無月経には治療を要するものもあります。。

生理がこない、無月経の原因は?

女性にとって生理がこないという事は重大なことであり、心配にもなりますが、落ち着いて原因をよく見極めましょう。妊娠による無月経や閉経が近づいたことによる無月経は心配ありませんが、次のような「原発性無月経」や「続発性無月経」の場合は、治療を要するものもあります。

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原発性無月経とは

18歳になっても初潮がこない場合を「原発性無月経」と言い、何らかの異常が考えられます。

子宮や膣、卵巣などの異常、性染色体の異常、女性ホルモンの分泌をコントロールする脳の視床下部や脳下垂体の異常などが考えられますので、婦人科や思春期外来などを早めに受診し、治療を開始するようにしましょう。

続発性無月経とは

今まではきちんとあった生理が、ある時から来なくなってしまった場合を「続発性無月経」と言います。

初潮が始まってから2~3年は、まだ月経の周期も不規則で時として無月経になることもあります。

また、閉経が近づく場合も月経があったりなかったりと不規則になります。

このような無月経は心配のないものですが、次のような原因による無月経は注意が必要です。

無理なダイエットによる無月経
無理なダイエットにより、急激に体重が減少するとホルモンのバランスが崩れ、体が栄養不良に陥り、月経が止まってしまう場合があります。過食症により急激に体重が増えた場合もホルモンのバランスが崩れます。このような無月経は特に若い女性に増えています。

ストレスによる無月経
正常な月経の周期は脳の視床下部や、脳下垂体から分泌されるホルモンによりバランスが保たれています。しかし、過剰なストレスにより、生理の指令をおくるはずの視床下部の機能が乱れ、ホルモンのバランスも崩れてしまい、無月経や月経不順を起こします。

激しい運動やトレーニングによる無月経
激しい運動やトレーニングは、体重と体脂肪を減少させ、肉体的・精神的に大きなストレスを与えます。その結果、脳内の視床下部の機能が乱れ、ホルモンの分泌異常を引き起こし、無月経になることがあります。このような運動性無月経は、運動量を減らすことによって自然に生理が始まることが多く、その場合は心配ありません。

早期閉経による無月経
43歳未満で月経がなくなることを早期閉経と言いますが、若い年齢で卵子がなくなってしまったり、卵巣機能が十分に働かなくなってしまった場合に無月経となることがあります。原因としては染色体異常、自己免疫疾患、卵巣の放射線被爆、抗がん剤による卵巣障害などが考えられています。早期閉経は女性ホルモンの補充療法などで改善することがあります。

高プロラクチンによる無月経
プロラクチンとは、本来乳汁を分泌させるためのホルモンで、妊娠中に多量に分泌され、分泌量が増えると卵巣機能が低下して生理が止まります。このプロラクチンが脳下垂体の腫瘍や吐き気止め、抗うつ剤、ピルの服用などで多量に分泌されることがあり、無月経の原因となります。

多嚢胞性卵巣症候群(たのうほうせいらんそうしょうこうぐん)
何らかの原因で排卵が阻害され、卵巣内に多数の卵胞がたまり、排卵が行われず無月経となるものです。卵胞の中では男性ホルモンのテストステロンが作られるため、血液中の男性ホルモンが増加し、多毛やにきび、肥満、声が低くなるなどの男性化兆候が現れます。

その他
その他の無月経の原因としては、糖尿病、腎臓病、甲状腺の病気、流産や人工妊娠中絶、シーハン症候群などがあげられます。また、抗うつ剤や胃潰瘍の薬などの副作用で生理が止まる場合もあります。

このように無月経の原因はたくさんありますが、中には早めに治療を開始しなければならない場合もありますので、何らかの異常が見られたり、生理が止まった状態が2~3ヶ月続くようなら婦人科を受診するようにしましょう。

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