高齢者の肺炎の主な症状と特徴

高齢者の肺炎の症状

肺炎は、肺炎球菌などの病原菌の感染によって肺に炎症が起こった時に発症します。ここ20年間に渡って日本人の死因の3位か4位を占め続けている肺炎ですが、要介護高齢者の場合は死因のトップとなっています。

体力や免疫力が落ちている高齢者は、肺炎の原因となる細菌やウィルスが体内に侵入したときに、これらの病原菌を排除する力が弱いため、かかりやすくなっています。

また、要介護高齢者の場合、唾液や飲み物が気管に入ってしまい、唾液に含まれる細菌が肺炎を引き起こす「誤嚥(ごえん)性肺炎」も多くなっています。

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肺炎は、適切な抗菌薬での治療が行われれば1~2週間で治癒しますが、体力の落ちている高齢者は症状が重くなりがちです。

次のような症状が見られたら、肺炎の可能性があるので、早めに病院にて診察を受けるようにしましょう。

高齢者の肺炎の主な症状

●38度以上の高熱が出る
風邪と同じような症状とともに、38度以上の高熱が3日以上続いてなかなか下がらない場合、肺炎が疑われます。ただし、高齢者の場合は、熱が出ないこともあります。

●激しい咳が出る
若い人に多い非定型肺炎の場合は、痰を伴わない乾いた咳が長く続くことが多く、高齢者に多い細菌性肺炎の場合は、黄色や緑色を帯びた痰を伴った湿った咳が出ます。

●痰が出る
咳とともに痰が出て、なかなか止まらない場合、肺炎が疑われます。特に黄色や緑色の膿状の痰が出る場合は要注意です。

●倦怠感や悪寒がある
高齢者の肺炎の場合、高熱や咳がなくても、食欲がなく倦怠感や悪寒の症状が見られることがあります。

●筋肉痛や関節痛がある
高熱とともに、筋肉痛や関節痛が見られることがあります。

●胸が痛む
咳き込んだ時に、胸が痛くなることがあります。この場合、炎症が肺を包んでいる「胸膜」にまで及んでいる可能性があります。

●息切れや息苦しさを感じる
頻繁に息切れをしたり、息苦しさを感じて眠れないことがあります。

●呼吸困難を起こす
脈が速くなって呼吸数が増え、時には呼吸困難を起こすことがあります。この場合、急速に悪化する可能性があるので、病院に急いでください。

●チアノーゼが現れる
重症化すると血液中の酸素が不足して、唇や爪が青黒くなるチアノーゼの症状が出ることがあります。この場合は、一刻も早く病院で治療を受けてください。

高齢者の肺炎の特徴

発熱や咳、痰、倦怠感、悪寒などは風邪でも見られますが、このような症状が1週間以上続いている場合は、肺炎の可能性があります。特に、膿状の色のついた痰が出たり、胸の痛みや息切れなどの症状が出た場合は、早めに病院で診察を受けましょう。

ただし、高齢者の場合は肺炎になっていても目立った症状が見られず、疲れやすかったり、食欲がないだけのこともあるので、注意が必要です。

肺炎は、高齢になればなるほど、症状の現れ方が軽く、見逃されやすいという特徴があります。原因不明の体調不良が続いている場合は、かかりつけ医などに相談してみましょう。

また、肺炎は季節を問わず、一年中、いつでも発症する可能性があります。

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