生理の前の不快な症状「月経前症候群」とは?

生理の前にイライラするのはなぜ?

生理が始まる1週間前あるいは2週間前くらいから現れれる身体的・精神的に不快な症状は、「月経前症候群(PMS)」、または「月経前緊張症」と言われるもので、多くの女性が経験しています。
月経前症候群の症状は、非常に多彩で症状の強さも個人差がありますが、主に次のようなものです。

・イライラして情緒不安定になる
・不安感、焦燥感
・抑うつ症状
・食欲不振
・倦怠感
・頭痛、頭重感
・腹部膨満感
・乳房の腫れや痛み
・顔や手足のむくみ
・動悸、めまい
・腰痛

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月経前症候群(PMS)の原因

月経前症候群の原因は、はっきりとは解明されていませんが主に次のようなことが考えられています。

黄体ホルモンの影響
排卵を終えた卵巣からは黄体ホルモンが分泌されますが、このホルモンにより体に水分が溜まりやすくなり、この水分が不快な症状を引き起こす原因のひとつとされています。黄体ホルモンは、妊娠時に働くホルモンでもあり、ちょうど妊娠初期のような症状が起こるとされています。

βーエンドルフィンの影響
月経の前になると、脳の中に分泌されるモルヒネ様の物質βーエンドルフィンが急激に低下することが知られています。その結果、精神的に不安定な状態を引き起こすと考えられています。

セロトニンの分泌低下
セロトニンは、脳内の神経線維末端から分泌され、神経情報を伝達する重要な役割を担っていますが、月経の前にはこのセロトニンの分泌量が減少します。その結果、イライラや不安感、抑うつ症状が現れれるとされています。

月経前症候群は健康な女性に現れる

月経前症候群(PMS)は、女性の8割が経験していると言われますが、排卵がきちんと行われ、定期的に月経がある女性にのみ現れます。

症状の現れ方は、軽い人もいれば日常生活に支障を与えるような重い人もいます。症状が現れる時期も、月経前の2週間前から始まったり、2~3日前に始まったりとさまざまです。多くの場合、月経前症候群の症状は、生理が始まると同時に消失しますが、生理が始まっても1~3日は続くという人もいます。

【月経前症候群を乗り切るには】
月経前の不快な症状は、生理が近づくたびに現れるのでとてもわずらわしいものですが、健康な女性であるという証拠でもあるので、あまり悲観的にならずに、散歩をしたり、音楽を聴いたり、適度に体を動かして汗をかいたり、おいしいものを食べたりしてリラックスして過ごすようにしましょう。

また、日常生活に影響するような重い症状が現れる場合は、婦人科を受診してみましょう。漢方薬やビタミン剤、自律神経の安定剤などが処方されることがありますが、それで症状が軽減したり改善することがあります。

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