パーキンソン病は早期発見が大切です。

パーキンソン病の初期症状

パーキンソン病とは、1817年にジェームズ・パーキンソンが初めて報告した病気であることから「パーキンソン病」と呼ばれるようになりました。

日本では人口10万人当たり100~150人の患者がいると言われていますが、65歳以上ではおよそ100人に1人に見られ、決してまれな病気ではありません。

発症年齢は50歳代後半から60歳代が一番多く、高齢者に多い病気となっています。

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パーキンソン病は、脳内の中脳という場所の黒質神経細胞の数が減り、ここで作られるドーパミンという神経伝達物質が減少するのが原因で特有な症状が現れます。

なぜ黒質神経細胞の数が減るのかはわかっていませんが、現在、日本でもパーキンソン病にかかる人は急増しており、介護が必要になる要因の第6位になっています。

パーキンソン病は、早期に発見し、薬物療法やリハビリを行っていく事により、普通の生活を続けて行くことも可能で、天寿をまっとうすることもできます。

早期発見のためにも、パーキンソン病の初期症状を知っておきましょう。

パーキンソン病の初期症状

パーキンソン病の初期症状は、ふるえ(振戦)から始まる人が一番多く、全体の60%となっています。

次に歩行障害が20%、動作緩慢が20%となっています。この他に立ちくらみや便秘、うつ症状が現れることもあります。

手のふるえ
左右どちらかの手がふるえるようになります。
何も動作をしていない時にふるえるのがパーキンソン病の特徴ですが、睡眠中にはまったく起こりません。

指先のふるえは、親指が他の指に対してリズミカルに動くため、薬を包んだ紙を丸める動作に似ていると言われます。

また、感情的なストレスや疲労により、ふるえは強くなる傾向があります。

ふるえは、徐々にもう一方の手や腕、脚にも起こるようになり、顎や舌、額、まぶたなどに起こる場合もあります。
病気が進行するに従って、ふるえはあまり目立たなくなります。

歩行障害
パーキンソン病の初期症状としての歩行障害は、特に最初の一歩が踏み出せなくなるという特徴があります。

ようやく歩き出しても、歩幅が小さくなり、小刻みに足を引きずるように歩きます。

腕を振らずに歩き、途中で止まるとなかなか向きを変える事ができなくなるケースもあります。

姿勢は前かがみになり、体が傾いても足を出してすぐに立て直す事ができなくなる姿勢反射障害が起き、転びやすくなります。

動作緩慢
筋肉が硬直して関節を曲げたり伸ばしたりする時に抵抗があるため、日常的な動作をするのが遅くなります。

服の着脱や食事動作、寝返りなど、何をするにもゆっくりとした動作になり、やがて日常生活に支障をきたすようになります。

注意しなければならないのは、パーキンソン病の全ての人が初期症状として「ふるえ」が現れるわけではないという事です。

ふるえが一度も起こらず、歩行障害や動作緩慢の様子から病気が発見された例も多くあります。

また、パーキンソン病のその他の初期症状として、嗅覚の低下や、まばたきの回数が減る、食欲がなくなる、無表情になる、声が小さくなる、などがあります。

このような症状が見られたら、早めに神経内科などの専門医を受診しましょう。

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