アレルギー性小児喘息の原因とアレルゲン
アレルギー性小児喘息の発作を防ぐためには、症状が起きる原因とアレルゲンを良く知っておく事が大切です。そのうえで発作を引き起こすアレルゲンを除去したり、近づけないようにする対策が必要となります。
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アレルギー性小児喘息の原因
アレルギー性の小児喘息の原因は、ダニやハウスダストなどの抗原(アレルゲン)となる物質を吸い込んだ時に、気管支粘膜で免疫反応が起こり、それが気管支に炎症を起こさせる事です。
この炎症が長期間続いて慢性になると気管支粘膜が腫れ、空気の通り道が狭くなるため、ぜんめいや呼吸困難を起こしやすくなります。また「気道過敏症」を引き起こし、冷たい空気に触れたり、運動をしたり、ちょっとした刺激でも発作を起こしやすくなります。
近年は大気汚染や合成化合物の使用など、生活環境の変化と共に小児喘息の発症年齢も低年齢化しています。早い場合は、生後2~3ヶ月から症状が出る事もあり、2歳以下の発症は全体の50パーセントにも達しています。
また、アレルギー性の小児喘息は、一般に両親の遺伝的体質の影響を強く受ける傾向にあり、両親とも喘息やアレルギーを持っている場合の発症率は持っていない両親に比べ、高くなっています。
喘息発作の引き金となるアレルゲンの種類
アレルギー性小児喘息の発作を誘因する抗原(アレルゲン)には次のようなものがあります。
●食物アレルゲン
卵、牛乳、そば、米、大豆、小麦、ピーナッツ、魚介類、果物など。
●吸入アレルゲン
ダニ、ハウスダスト、カビ、花粉、犬や猫の毛、ハムスターやモルモットの毛など。
吸入アレルゲンは、気管支喘息の原因として最も多くなっています。
●ウィルス
風邪、インフルエンザ、百日咳、肺炎マイコプラズマなど。
●屋外の大気汚染
車の排気ガスなど。
●建材
住宅建材に使用されるホルムアルデヒド、揮発性有機化合物など。
●暖房器具
石油やガスを使用した暖房器具から発生する二酸化窒素など。
●食品添加物
合成保存料、香料、亜硫酸塩など。
●タバコの煙
タバコの副流煙に含まれる有害物質。
家族に喫煙者がいる場合の小児喘息の発症率は高くなっています。
●運動
運動する事により、呼吸量や呼吸数が増えたり、気管支粘膜が冷えたりする事が刺激となって気道収縮が起こります。
●薬物
アスピリン、非ステロイド系抗炎症薬など。
●香水
香水の強い匂いが発作を誘因する事があります。
●感情の起伏
感情の起伏が激しくなると呼吸が速くなり、気道収縮を起こす事があります。
●ストレス
過度なストレスも発作の引き金となる事があります。
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